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習い事の予定で埋まった一週間のスケジュール帳

習い事はいくつまで?掛け持ちを見直す視点

習い事の予定で埋まった一週間のスケジュール帳

「また今日も、習い事の送り迎えで一日が終わった…」

そんなふうに感じる日が、ありませんか。

気づけば手帳が習い事の予定で埋まり、お子さんも親御さんも少し息切れしている。

お気持ち、よくわかります。

教育系のライターをしている鈴木理恵と申します。

小学校教員から出版社の編集を経て、いまは現場と書き手の両側から、子育てや習い事のことを綴っています。

今回は、習い事の数や掛け持ちをどう見直すか、データと現場の両側から見ていきます。

 

 

 

データが示す習い事の量

 

習い事の予定で埋まった一週間のスケジュール帳

 

学校外にかかる費用

 

まず、数字から確認します。

文部科学省の調査によると、公立小学校に通う子どもの学校外活動費は、年間でおよそ24万円でした。

この金額には、塾や習い事、スポーツや文化的な活動が含まれます。

(出典:文部科学省

「令和5年度子供の学習費調査」

https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/1268091.htm)

月額にならしてみると、家計に占める比重が見えてきます。

 

数字の読み方

 

この金額は、あくまで平均です。

実際には、ほとんど使わない家庭もあれば、複数の習い事に通わせる家庭もあります。

つまり、平均がそのまま標準というわけではありません。

データを見ると、家庭ごとの差がとても大きいことがわかります。

大切なのは、平均という数字に自分の家庭を当てはめることではないと思います。

 

量と満足は別物

 

もう一つ、データの背景から見えることがあります。

費用や数が多いほど子どもが満たされる、とは限らない点です。

現場で見てきた感覚では、数の多さと本人の充実感は、別の軸で動いていました。

たくさん通っていても表情が硬い子もいれば、一つの習い事に深く打ち込む子もいます。

量は、満足度をそのまま映す鏡ではないようです。

 

取材:指導員が見た現場

 

習い事の待ち時間にベンチで座る子ども

 

掛け持ちの実際

 

放課後の子ども教室で長く活動する、指導員の佐藤さんに話を聞きました。

佐藤さんは、いくつもの習い事を抱える子どもたちを、間近で見てきた一人です。

印象に残ったのは、次の言葉でした。

「曜日が全部埋まっている子ほど、ふとした待ち時間に、ぼんやりしている時間が長いように感じます」

予定が詰まっているほど元気、というわけではない、という指摘でした。

 

見えにくい疲れ

 

佐藤さんによると、疲れは大きな不調より先に、小さな形で出るそうです。

あいさつの声が小さくなる。

持ち物の忘れ物が増える。

そうした変化が、移動続きの子に表れやすいといいます。

本人が平気だと言うことも多く、周りが気づきにくい点が、難しいところでした。

 

揺れる子に表れる共通点

 

送迎の車内で疲れて休む子どもの様子

 

表情と口数の変化

 

教員時代、4年生のはるとくんという男の子がいました。

週に四つの習い事に通う、活発な子です。

ある時期から、朝の会で口数が減り、ノートの字が乱れ始めました。

家庭に連絡すると、夜の帰宅が遅く、睡眠が削られていることがわかりました。

習い事そのものではなく、配置の過密が負担になっていた一例だと思います。

 

移動という隠れた負荷

 

見落とされがちなのが、移動の時間です。

レッスンが一時間でも、往復の移動を足すと、拘束は倍近くになります。

現場で見てきた感覚では、子どもの疲れは練習そのものより、移動に潜んでいました。

車での送迎中に眠ってしまう子も、珍しくありません。

時間割を組むときは、移動も一つの活動として数える視点が要ります。

 

家庭での口ぶり

 

家での何気ない一言にも、サインが出ます。

教員時代の同僚が言っていたのは、子どもの本音は支度の場面に出る、ということでした。

道具をなかなか準備しない。

そんな日が続くこともあります。

「今日は行きたくない」

この言葉が口癖になってきたら、立ち止まる合図かもしれません。

 

二択をほどく見立て

 

数より配置で考える

 

ここで、見方を一つ変えてみます。

問題は数そのものより、一週間のなかへの配置にあると感じます。

同じ三つでも、連日に固める場合と、間隔をあけて並べる場合では負担が違います。

登山にたとえるなら、標高そのものより、休憩をどこに置くかでつらさが変わるのに似ています。

数を削る前に、並べ方を見直す余地があります。

 

やめる前の一時停止

 

やめるか続けるか。

この二択は、実はとても重い問いです。

けれど、その間には

「しばらく休む」

という選択肢があります。

一か月だけ間隔を広げて、様子を見る方法もあります。

やめるという決断は、休んでみたあとでも遅くはありません。

 

家族で考えたい3つの問い

 

自宅の食卓で習い事について話し合う家族

 

習い事の数に、唯一の正解はありません。

正直に言うと、私自身も、最適な数を言い切れるわけではありません。

ただ、判断の前に並べておきたい問いがあります。

 

  • 移動を含めた拘束時間は、無理のない範囲か
  • 本人の表情や口数に、変化は出ていないか
  • やめる前に、休むという選択肢を検討したか

 

この三つを家族で話してみると、見え方が変わるかもしれません。

数を増やすことも、減らすことも、どちらも選べます。

判断は、そのあとでまったく遅くありません。

ぜひ、お子さんの様子を入り口に、ご家庭の時間割を見直してみてください。

 

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