「うちはテスト前の2週間、習い事はぜんぶ休ませてるんだ」
塾の駐車場でママ友が口にしたその何気ない一言が、ずっと頭から離れませんでした。
梅雨の雨音を聞きながら自転車を押して帰る間も、夕飯のお味噌汁を温め直しているときも、その声がふと耳によみがえってきます。
いまだに、答えは出ていません。
こんにちは、えりこです。
中学生と小学生、2人の男の子の母をしながら、会社勤めをしている普通の母です。
梅雨入りと期末テストが重なるこの時期、習い事をどうするかで揺れた数日間のことを、家庭で起きたままお話しさせてください。
あの水曜の夕方、塾の駐車場で

それは梅雨入り直後の水曜日、長男を塾に迎えに行った夕方のことでした。
傘を閉じながらママ友のSさんと立ち話をしていたら、自然な流れで来週から始まる期末テストの話題になりました。
お互いの息子の科目の話を一往復したくらいで、Sさんが少し声をひそめて、こう切り出しました。
「うちはテスト前の2週間、習い事はぜんぶ休ませてるんだ」
「梅雨で外の部活もないのに、習い事まで詰め込むとパンクしちゃうのよ」
うちの長男は週3でスイミングと英会話に通っていて、テスト前でも基本は休ませてこなかったので、私は相槌を打ちながら内心で焦っていた気がします。
雨足が強くなる中を自転車で押して帰る道すがらも、Sさんのあの言葉が頭の中でぐるぐる回って離れませんでした。
家に帰って雨を払い、夫に駐車場での話を聞かせたら、ふうんと一言、ニュース番組から目を離さずに返ってきます。
「本人が決めればいいんじゃない」
その夜は、長男が机に向かう丸い背中を見ながら、私の方がそわそわと落ち着かなくなっていたように思います。
「動揺した自分」を考えてみた

正直に言うと、私もまだ、あの動揺の正体をうまく言葉にできずにいます。
Sさんのやり方が正解に見えたというよりは、自分の選択にどこか自信が持てていなかったからぐらついたのかもしれない、と今は気がしています。
翌朝、洗面所で歯を磨いていた長男に、洗濯物を畳む手を止めて、さりげなく聞いてみました。
「テスト前、スイミング休む?」
蛇口を止めもしないまま即答で返ってきた答えに、こちらが拍子抜けしたほどです。
「行きたい」

家にずっといると次男とけんかになるから、というのが本人の理由だそうです。
同じ兄弟なのに性格は真逆で、次男は雨で外に出られない日ほどゲーム機を持ってリビングをウロウロしているタイプです。
もしかすると、水の中で1時間黙々と泳ぐ時間は、梅雨どきの長男にとってささやかな逃げ場にもなっていたのかもしれません。
Sさんの家とうちの家は、最初から別の天気予報の中で動いていたのだ、と今は思えるようになっています。
まとめ:保留した時間も家族の時間

期末テスト前に習い事をどうするか、その正解は家ごとに違うのだということを、私はこの数日でやっと感じはじめています。
うちは続ける、よそは休む、それぞれの理由が家庭の数だけあっていいのかもしれません。
あの数日で私の中に残ったことを、3つだけ書き残しておきます。
- 梅雨で運動不足になりやすい時期は、習い事が息抜きになるお子さんもいる
- 休ませるか続けるかは、本人の様子と兄弟関係から見直すと答えが少し見えてくる
- ママ友の言葉に揺れた時間こそ、家族で話すきっかけになる
夫のあのそっけない一言は、聞いた瞬間は正直、頼りなく感じていました。
「本人が決めればいい」
でも今は、揺れる私のそばで長男に静かに決定権を返してくれた、いいバランサーだったのかもしれない、と思い直しています。
同じように、習い事を続けるか休ませるかで保留していらっしゃる方は、その保留の時間ごと、家族で話すきっかけとして大事にしてみてくださいね。