「行きたくないなら、もうやめていいよ」
去年の11月の夕方、私は次男にそう言ってしまいました。
あれから9か月、正直に言うと今でも後悔しています。
お子さんの習い事のやめどきに、迷っている保護者の方も多いのではないでしょうか。
こんにちは、えりこです。
中学生と小学生、2人の男の子の母をしながら、会社勤めをしている普通の母です。
あの日の失敗を、当時の記憶のまま綴ります。
あの水曜の夕方、玄関で

去年の11月、水曜の夕方6時前のことでした。
週2回のスイミングに通っていた次男が、玄関に座り込んだまま動きません。
会社から帰ったばかりの私は、時計を見ながら声を張り上げました。
「早くしなさい、間に合わないよ」
それでも次男はバッグを抱えたまま、じっと下を向いています。
うちの次男はマイペースで、空手も体操も英会話も3か月ほどで熱が冷めてきたタイプです。
また始まった、と仕事帰りの私は思ってしまいました。
そして疲れた口から出たのが、冒頭のあの一言です。
次男は少し黙ったあと、小さくうなずきました。
その週のうちに、私はスクールへ退会の連絡を入れてしまいました。
今年の夏、市民プールで

先週の日曜の午後、家族で出かけた市民プールで、次男は思っていたよりずっときれいなフォームで泳いでいました。
プールサイドで見ていた私に、次男がぽつりと言います。
「もう少し続けてたら、クロールで50メートルいけたかもな」
責める口調ではなかったぶん、その言葉は深く刺さりました。
帰り道に夫へ話したら、ふうんと一言だけ返ってきます。
同じ兄弟なのに性格は真逆で、負けず嫌いの長男は小2から習字を黙々と続けています。
今になって思えば、次男は行きたくなかったのではなく、少し疲れて一休みしたかっただけなのかもしれません。
やめると休むの間には、本当はたくさんの選択肢がありました。
庭の植え替えと同じで、根を切らなくても鉢を替えるだけでよかった気がしています。
今の私なら、まず先生にお休みの連絡だけ入れて、返事は週末まで保留にしたと思います。
同じ気持ちの保護者の方へ

お子さんが玄関で止まってしまう夕方は、きっとどのご家庭にもあります。
疲れた親の一言が思っているより大きな分かれ道になることを、私は身をもって知りました。
- やめる前に、ひと休みを挟む選択肢を思い出す
- 理由を聞くのは、お互いに落ち着いた翌日以降にする
- 退会の連絡は、気持ちが揺れている日にはしない
4月から通い始めたプログラミング教室は、苦手だった3か月の壁を越えて続いています。
それでも私の中では、スイミングの一件が小さなとげのまま残っています。
正直、私もまだあれが正解だったのかは分かりません。
それでも一晩置くだけで、翌朝には違う景色が見えることもある気がしています。
次にお子さんが玄関で止まったら、立ち止まって、やめる前にひと休みするという選択肢があることを思い出していただけたら嬉しいです。