こんにちは、本音塾長です。
先日の保護者面談で、こんな相談を受けました。
「うちの子、ピアノとスイミングと英会話を掛け持ちしているんですが、最近どれも中途半端で…」
正直に言うと、これは本当によく聞く悩みです。
塾を長年経営してきて、現場で見てきた限り、習い事の掛け持ちで悩まない保護者の方はほぼいません。
「もう少し増やしたい」
「逆に減らした方がいいのか」
——どちらの方向にも揺れるものです。
今日は私が個別指導塾の塾長として、現場で見てきた掛け持ちの実態と、後悔しない選び方の本音をお話しします。
習い事の掛け持ちは平均いくつ?現場で感じる「適正数」

ぶっちゃけ、保護者の方が一番気にされるのが
「他のお家はいくつやらせてるの?」
という比較です。
面談でもよくこの話題が出てきます。
小学生で2〜3個が中心、4個以上はかなり少数派
うちの塾に通う小学生のうち、習い事を3つ以上掛け持ちしている子は、現場で見てきた限り全体の3割ほど。
残りの多くは、勉強系が1つ、運動系が1つの、合計2個程度です。
4つ以上掛け持ちしている子は、30人中1〜2人といった肌感覚でしょうか。
つまり
「みんなたくさんやっている」
というのは、実はそこまで多数派ではありません。
中学生になると1〜2個に絞られていく
これは本当にハッキリしています。
中1の春から夏にかけて、多くの子が
「整理」
を始めます。
部活が始まり、定期テストが始まり、物理的に時間がなくなる——これが現実です。
指導してきた中3のYくん(仮名)は、小6まで5つ習い事をしていましたが、中学入学と同時に2つに絞り、残ったのは
「本人が一番好きだったピアノ」
と
「英会話」
でした。
「数」より「質」、これは本当です
正直に言うと、私は
「いくつまでが正解か」
という質問に、明確な数字で答えることができません。
子どもの体力も、保護者の送迎能力も、家計も、それぞれ違うからです。
ただ、現場で見てきた限り、
「子どもが楽しんで通えている数」
がその家庭の正解です。
これに尽きます。
掛け持ちで失敗する家庭に共通する3つのパターン

本音を言えば、習い事の掛け持ち自体に問題はありません。
問題が出るのは、掛け持ちの
「させ方」
です。
指導していて思うのは、失敗するパターンには共通点があるということ。
パターン1:保護者主導で増やしてしまう
これが一番多いです。
「将来役に立つから英語も」
「体力をつけるためにスイミングも」
——気持ちは痛いほどわかります。
ただ、子ども本人が
「やりたい」
と言っていない習い事は、ほぼ続きません。
小4のしおりちゃん(仮名)は、お母さんが選んだ書道とそろばんを2年続けましたが
「ずっと我慢してた」
と中学で全部辞めてしまいました。
残ったのは、本人が選んだダンスだけです。
パターン2:スケジュールに「余白」がない
- 月曜:英会話
- 火曜:ピアノ
- 水曜:塾
- 木曜:スイミング
- 金曜:習字
こういう
「びっしり型」
スケジュールの子は、現場で見てきた限り、必ずどこかで疲弊します。
子どもは大人と違って、ぼーっとする時間が成長に必要です。
料理に例えるなら、強火で煮込み続けるようなもので、いずれ焦げ付きます。
パターン3:「やめさせる勇気」が持てない
これも保護者面談で本当に多い悩みです。
「ここまでお金をかけたから」
「もう少し続ければ伸びるかも」
——気持ちはわかります。
ただ、子どもがすでに楽しめていない習い事を続けさせても、得るものは少ないです。
とはいえ、すぐに辞めさせるのが正解とも限らない——ここが難しいところで、私もまだ完璧な答えは持っていません。
ポイント
失敗する掛け持ちには「子ども不在」という共通点があります。
スケジュールを組む前に、まず本人に聞くこと。
これが何よりの予防策です。
後悔しない掛け持ちの選び方と整理のタイミング

では、どう選び、どう整理すればいいのか。
私が個別指導塾の塾長として、保護者面談でいつもお伝えしている考え方をご紹介します。
「目的」を1つだけ、習い事ごとに決める
これは本当にシンプルですが、効果的です。
ピアノなら
「楽しむため」
スイミングなら
「体力づくり」
英会話なら
「将来の選択肢のため」
——目的が1つだけ明確になっていれば、迷ったときに判断できます。
目的が曖昧なまま続けている習い事は、整理候補です。
学年の節目で「棚卸し」をする
具体的には、小3→小4、小6→中1、中3→高1、このタイミングが
「棚卸し」
のチャンスです。
生活リズムが変わるタイミングで、自然な形で見直しができます。
うちの塾でも、毎年4月の保護者面談で
「これは続ける?それとも整理する?」
という相談を受けることがあります。
「勉強と両立できる量」を最優先する
これは塾長としての本音です。
中学に上がった瞬間、勉強の比重が一気に重くなります。
習い事を理由に宿題が間に合わない、テスト勉強の時間が取れない——こういう状態は、長期的には子ども本人を苦しめます。
習い事は
「人生を豊かにする道具」
であって
「人生を圧迫するもの」
になっては本末転倒です。
親御さんへ

習い事の掛け持ちに
「正解の数」
はありません。
けれども、現場で15年見てきた限り、後悔しない家庭にはいくつかの共通点があります。
- 子どもが「楽しんでいるか」を最優先する
- 週に1日は「何もしない日」を残す
- 学年の節目で必ず棚卸しをする
ぜひ、お子さんと一度ゆっくり話してみてください。
「今、楽しい?」
——その一言が、何よりの判断材料になります。