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剣道2

習い事体験談:伸び悩む長男の剣道

剣道2

「うちの子にも合うかな?」と習い事を迷っている方へ。

習い事の実体験を通して見えたこと・感じたことを、息子さんたちが習った剣道の経験からリアルに語っていただきました。

 

本音塾長
今回は、剣道の体験談の第二話で、剣道を始めて伸び悩んだ時期を語ってくれます!
本音塾長
第一話はこちらからご確認ください。

 

伸び悩む長男の剣道

今回から、長男のこれまでの軌跡を綴ります。

習い事にはたくさんの種類がありますが、前回もお話したとおり長男は剣道を選びました。

剣道を習い始めるまでにも日本習字や公文に通っておりましたが、小学校の成績は中の中程度で、勉強がよくできる子どもではありませんでした。

性格もどちらかというと穏やかな方で、学校内でも目立つことはほとんどありませんでした。

剣道を習い始めた当初も体を動かすこのできるスポーツ感覚でしたので、当然、試合に出場することなどなく、約2年間が過ぎました。

気付けば長男は小学5年生になっており、同級生がレギュラー争いを始める時期でしたが、相変わらず淡々とスポーツを楽しんでおりました。

 

スポーツ感覚

剣道は、スポーツという側面と武道という側面から成り立っております。

しかし、同じ武道でも柔道はオリンピックの種目になっており、現在ではビデオ判定など完全にスポーツと化しておりますが、剣道はいまだオリンッピクの種目になることはありません。

この理由はさまざまな憶測を呼んでおりますが、一つには勝ち負けにこだわらないといった感覚があるようです。

スポーツと武道の違いは省略しますが、体を動かし勝敗を決めるものなのか、勝敗に力点を置くのではなく日々修行をすることに意味を見出すものなのかという点が大きな差になっているのかもしれません。

長男は自転車による自損事故がきっかけとなり剣道に巡り合えたのですが、試合で優勝することを目標とした稽古ではなく、あくまで体を動かしストレスを発散する程度でした。

しかし、小学5年生になると同級生がレギュラー争いを意識しはじめるようになりました。

 

レギュラーを目指す

長男もまわりの影響を受け、当然のようにレギュラーを目指すようになりました。

しかし所属していた道場は、選手として活躍したい子どもは週7回の稽古に参加する道場でした。

長男のように週2回の稽古では技も上達しませんし、精神力もつかないという理由で100%レギュラーになることはありませんでした。

そこで長男も少しずつではありますが、毎週の稽古の時間を増やすようになり、最終的には週7回の稽古に通うようになりました。

とは言っても、本当にレギュラーを目指している同級生は就学前から毎日のように稽古をされておりましたので、昨日今日はじめたばかりの長男にチャンスが回ってくることは見込めませんでした。

それでも本人が自分の言葉で

「レギュラーを目指したい」

と言う以上、親としては妨げることはできません。

毎日の送迎や道場でのお手伝いに奔走するようになりました。

 

伸び悩むのも訓練

急に意識を持つようになってもすぐには上達できないという特徴が剣道にはあります。

こちらは武道の側面なのかもしれません。

小学校の高学年になるとやはり体格の差やこれまで培ってきた技術の差、厳しい指導に耐えてきた精神力の差がはっきりと出ておりました。

稽古時間を増やしたことにより長男も力を吸収しておりましたが、経験値の高い他の同級生はそれ以上に力を吸収し、その差が縮まることはありませんでした。

長男自身も何度か悩んでおりましたが、伸び悩むことが本人にとって一番の財産になると考え、こちらからのフォローは欠かすことのないようにしておりました。

 

突然訪れる転機

私自身は剣道の経験はありませんが、それでも長男と周囲の同級生との力の差は理解できるくらいのものでした。

しかし、ある日突然、転機が訪れます。

小学5年生の夏休みが過ぎたころ、同級生が立て続けに道場を退部しました。

細かな理由は伺っておりませんが、保護者と指導者の間で確執があったようです。

当時は完全に他人事でしたので

「レギュラー争いをしている家庭は大変だなぁ」

と考えるくらいでしたが、2人の同級生が退部したことにより、指導者側のベクトルが大きく変わることになります。

いつものように稽古を見学していた私は、突然、道場長から呼び出されることになりました。

入部してから2~3回程度しか話したことのなかった道場長に連れて行かれた私は耳を疑うような話を聞かされることになります。

「長男をレギュラーにしたい」

私からすると

「何のご冗談を…」

のレベルです。

しかし、道場長は本気の様子で

「知ってのとおり、これまで育ててきた子どもが2人も退部したのでチームづくりが上手くいかない」

と言われました。

最初は馬鹿にされていると感じておりましたが、話を聞けば聞くほど指導者側の熱意が感じられ、徐々に吸い込まれることになります。

 

その結果

今考えると長男には失礼な話ですが、当時は試合に出ても完敗してくるだろうというレベルでしたので、自宅に戻り主人にも相談しました。

主人は

「道場長だけではなく数人の指導者間で意見が一致し、長男に白羽の矢が立ったのならチャンスと捉えよう」

と前向きでしたが、私は心のどこかでモヤモヤ感が残りました。

そこで、これからは毎日の稽古に主人も同行してくれないかとお願いしたところ、私のモヤモヤが晴れるのならと快諾してくれました。

こうして、長男の本格的なスタートが切られました。

 

**豆知識**

剣道の理念

「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」

この言葉の意味は、剣道を習うことの本当の目的は、あくまで人間形成というものです。

すぐに結果を求めてしまいがちですが、勝負の結果はプロセスに過ぎず、どのような人間になるのかということに重きを置いています。

 

本音塾長
いかがでしたか?
本音塾長
剣道などの武道やスポーツをする過程で避けては通れない伸び悩みについて、保護者の心境を交えて語ってくれました。
本音塾長
次回はレギュラー獲得に向けて話してくれる予定ですので、ぜひ続きもご覧ください!
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