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高校無償化は子どもにどんな影響がある?

高校無償化が話題

 

最近、高校無償化をめぐる議論が活発になっています。

高校無償化が話題となっている背景には、国会での議論や各自治体の新たな取り組みがあるようです。

例えば東京都や大阪府では、公立・私立を問わず独自の無償化や授業料金の支援を行っています。

 

本音塾長
制度の詳細に触れる記事ではないので、制度が気になった方は調べてみてください。

 

一見すると無償化はありがたいことに感じますが、意外と反対意見も多い現状となっています。

たしかに教育の質や公立高校の定員割れなど、懸念点があることは事実です。

ですが子どものことを中心に考えている記事が少ないことが気になりました。

そこで今日は高校無償化が子どもにどのような影響を与えるのかを中心に考えてみたいと思います。

 

無償化の良い点から考えてみる

 

私立高校という選択肢が増える

金銭面で私立高校に進学することを躊躇するご家庭は、一定数いると思います。

そんな中、授業料金が無償になることで、私立高校に進学しやすくなるご家庭が増えることになります。

これは教育格差の軽減につながりそうです。

そして保護者の負担が減ることにもなります。

では子どもにとってはどうでしょうか?

私が塾で子どもと進路について話していると

「とりあえず私立に行きたい」

と言う子が増えてきてます。

これは理由を聞いてみると

 

  • 学校がきれい
  • 制服がかわいい
  • 私立の方が行事がおもしろそう

などなど

 

全体的に私立の方が公立よりも優れているところが多いため、とりあえず私立に行きたいと思っているようです。

これはたしかに事実ですし、特に東京などの大都市圏ではその傾向が如実になっています。

「うちはお金がないから私立はダメ!」

と言われることがなくなりそうな高校無償化は、子どもたちにとってありがたいことだといえそうです。

 

本音塾長
ちなみにですが、授業料金が無料になったとしても、授業料金以外の費用を忘れてはいけませんよ。
本音塾長
思ってもいない出費に注意です。

 

また公立高校ではカバーしきれない、専門性の高い学校に通いやすくなることも良い点だと思います。

従来の公立高校では「合わない」と感じている生徒は、年々増えてきている話を耳にします。

そしてそれに呼応するように、昨今の学校は多様化が進んでいます。

しかし残念ながら新しい教育スタイルを取り入れる学校は、私立であることが大半です。

そうなると中には望んでいる学び場に行くことができない子どもが出てきます。

高校無償化がどの程度拡充されるかにもよりますが、この制度がこういった生徒の追い風になることは間違いなさそうです。

多様化する生徒層にあわせて教育も多様化し、さらにその門戸を広くすることで、子どもがのびのびと学べる環境が整うかもしれません。

 

無償化の悪い点から考えてみる

 

まず公立高校の価値がなくなる可能性があります。

それは上記でも述べたように、相対的に環境の悪い公立高校には通うメリットを感じなくなるからです。

 

本音塾長
実際に大阪では、公立高校の定員割れが増えたそうです。

 

これでは公立・私立と分ける必要性を感じられなくなります。

そして私立高校への入学希望者が増えると、受験競争のさらなる過熱化につながるかもしれません。

そうなると有名校や人気校にさらに人が集まり、合格するためにさらに教育費を費やし(塾など)、結局はそこまで教育費をかけられないご家庭の子どもは弾かれるようになるかもしれません。

これでは本末転倒ですよね。

 

本音塾長
私が開いている塾の近隣の子どもは、塾に通うことがほぼ当たり前のようになっています。
本音塾長
塾の掛け持ちをしている生徒もいるくらいです。

 

そしてこれは私立高校や塾の授業料金の高騰につながる可能性があります。

受験競争を子どもに対する課金ゲームだと比喩する表現がありますが、受験競争が激しくなれば学校や塾は授業料金を上げやすくなります。

 

  • 私立高校なら、補助金があり出願者が減らないという理由で
  • 塾ならば、過激化する受験に合格するためにという理由で

 

もっともらしい理屈をつけて、費用を上乗せしてきます。

結局は教育費に対する支出は増えていくかもしれないのです。

これは子どもではなく保護者への痛手かもしれませんが、教育は親子二人三脚で進めるものだと考えると、子どもにも少なからず影響があるでしょう。

余裕のあるご家庭の子どもだけが新しい受験の波に乗れるだけで、取り残される子どもが人知れず出てくるはずです。

つまり現在の教育格差には、これっぽちも影響を及ぼさないかもしれません。

高校無償化という「公正化」を図ろうとしても、根本的な格差を是正するまでには至らないかもしれないのです。

 

個人的な見解

 

私は、高校無償化はアリだと思っています。

それは少なからずその恩恵を受けられる子どもがいると思っているからです。

先ほど根本的な格差は無くならないと言いましたが、もう少しミクロな視点で考えればこの制度に救われる子どもがいるはずです。

例えばしっかりと学びたいことがあったり勉強に対して興味があったりする子で、金銭的な理由で私立に通えない場合には、高校無償化はありがたい助け舟となることでしょう。

このためには学校側も

「授業料金を増やせるチャンス!」

と考えるのではなく、本当にやる気があってうちの学校に来てほしいと思える子どもに、無償化を提供できると良いかもしれません。

 

高校無償化と聞くとお金の影響を連想しがちですが、もしかすると子どもの学びに対する意識を考える方が、この制度の意義が問えそです。

お金をいくらかけたかではなく、頑張っている子や学びたいことがある子が、適切な教育の場を提供される世の中になるべきでしょう。

このサイトの読者の方は、子どもがいる保護者の方が多いと思います。

不躾な質問ですが、子どもの学びについてどう考えていますか?

その答えの延長線上に高校無償化のありがたみを感じられれば、それはそれでOK。

ありがたみがなくても、時には学びとお金を結びつけないことが大切ですよ。

子どもは勉強が好きですか?

お金やら受験やらを考える前に、興味を持って勉強することや楽しめる学びについて考えてみるのはいかがでしょうか?

学校とお金は切っても切れない関係かもしれませんが、学びとお金なら分けられるかもしれませんよ。

 

今回の学び

高校無償化は、お金や受験の面でメリット・デメリットがある!

ただしまずは子どもの勉強に対する意識を考慮して(話し合って)、学ぶことを楽しめる教育が必要かもしれない。

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